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2022年11月02日

ウイルス量のリバウンド後におけるHIV再抑制
Re-suppression of HIV after viral rebound

写真
Dr Andrew Hill presenting at HIV Glasgow 2022. Image by Alan Donaldson Photography.

ドルテグラビルをベースとした治療は、エファビレンツを含む治療と比較し、ウイルス量のリバウンド後にHIVの再抑制の可能性が有意に高いことが、4つの大規模臨床試験のメタアナリシスで報告されている。

ウイルス量のリバウンド後にHIVを再抑制する抗レトロウイルスレジメンの効果は、利用可能なレジメンが限られる低・中所得層にとって特に重要な問題である。一次治療が奏効しなかった場合の二次治療はかなり高額になるため、世界保健機構(WHO)のガイドラインに従って、既存のレジメンを継続し、アドヒアランスへのカウンセリングを強化した場合のウイルス再抑制の可能性を理解することが重要である。

Andrew Hill博士らは、サハラ以南のアフリカにおいて、ドルテグラビルとエファビレンツまたはプロテアーゼ阻害薬をベースとした治療を比較した4つの大規模試験から得られたデータを集約した。メタアナリシスでは、ウイルス治療が奏効せず(ウイルス量が1,000超)、治療を変更しなかった参加者のウイルス再抑制率は、ドルテグラビル群がエファビレンツ群よりも有意に高かった(p=0.04)。

Hill氏は、ドルテグラビル投与患者に新しいレジメンを提案する前に、さらなる研究が必要であると述べた。どの程度アドヒアランスへのカウンセリングが必要か、またウイルス血症の持続がどの程度必要かを評価する必要がある。南アフリカの新たな治療ガイドラインでは、インテグラーゼ阻害剤耐性が検出された場合にのみ、ドルテグラビルからの切り替えが推奨されていると、同氏は指摘した。

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This material is based on an original copyright publication by NAM Publications, an independent HIV information charity based in the UK. Permission for this adaptation has been granted by NAM. The original publication can be viewed at www.aidsmap.com. NAM cannot be held responsible for the accuracy of the adaptation nor the local relevance of the text.

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