CROI2022CROI2022

2022年02月17日

米国におけるHIVの生涯リスクは低下しているが、全員には当てはまらない
Lifetime risk of HIV in the US decreases, but not for all

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Dr Sonia Singh (left) at CROI 2022.

米国でHIVと診断される全体的な生涯リスクは、2010~2014年と2017~2019年を比較した場合11%低下しているが、際立った人種および地理的格差が残っていることを、米国疾病管理予防センター(CDC)のSonia Singh博士はCROI 2022で発表した。

すべての年齢において、男性は女性よりもHIVと診断される生涯リスクが高い。全体的な生涯リスクの割合は、男性は76名中1名であるのに対して、女性は309名中1名である。

また、生涯リスクは一部の人種グループで顕著に高くなる:生涯リスクの割合は、黒人男性は27名中1名であるのに対して、白人男性は171名中1名である。また、黒人女性は75名中1名であるのに対して、白人女性は874名中1名である。Washington DCの39名中1名からWyoming州の655名中1名に至るまで、リスクは米国の居住地域によっても劇的に異なる。

2つの期間の比較により、ラテンアメリカ系、アメリカ先住民および白人女性などのグループで、HIV生涯リスクは改善していないことが示された。生涯リスクは、性別、人種および地理的な境界線に沿って大きくパターン化されていることに変わりはない。

リスクの推定値は、予防努力を強化すべき場所を示す有用な指標となり得る。Singh氏は、特定の人種グループでは他のグループに比べて生涯リスクがはるかに高くなりやすいという構造的な要因に対して緊急に対処する必要があることを強調した。

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