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2021年11月02日

スイスではHIVに感染している母親の半数が母乳育児を選択
Half of Swiss mothers with HIV choose to breastfeed

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Dr Pierre-Alex Crisinel presenting to EACS 2021.

スイスのHIVガイドラインは、HIVに感染している母親に、母乳育児と調合乳育児とのリスクと利益について話し合う機会を提供するために2019年に改訂され、母親のウイルスが検出可能な量でない場合は、赤ん坊への授乳について好みの方法を選ぶことができるようになった。

妊娠中の母親は、助産師、産科医、成人および小児のHIVの医師との集学的な会合に参加し、感染させる可能性と、感染をどうやって防ぐかについての説明を受ける。母乳育児を選択する母親は、ウイルス量の監視を強化し、乳児の方はHIV検査をより頻繁に受けることになる。

EACS 2021で、Lausanne University HospitalのPierre-Alex Crisinel医師が、この方針の変更以降に出産した最初の41名の母親について報告した。ほぼ半数(20名)が、さらに監視が必要になるにもかかわらず、母乳育児を決めた。HIVと診断されてからの期間が長い女性の方が母乳育児を選択する可能性が高かった。

なぜそうすることに決めたのか訊かれたとき、すべての女性にとって、赤ん坊との接触と絆がより緊密であることが「重要」または「非常に重要」な理由であった。1名を除くすべての女性が、母乳育児が赤ん坊の健康にとって最良の選択肢であることが重要な要因と述べた。母乳育児に対する文化的な期待が重要と述べた女性は6名のみで、HIV感染を明かすことの恐怖が重要と述べたのは2名のみであった。

医療スタッフとの意思決定の共有に関わっているという意識は、大変貴重だったとCrisinel氏は述べた。

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