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2022年08月01日

ビクタルビはHIVとB型肝炎に対して最も有効な選択肢となり得る
Biktarvy may be most effective option for HIV and hepatitis B

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Dr Anchalee Avihingsanon at AIDS 2022. Photo ©Steve Forrest/Workers’ Photos/IAS.

AIDS 2022で発表された研究によると、2つの抗レトロウイルス薬レジメンがHIVの抑制においてはほぼ同程度に有効であることが証明されたが、ビクタルビ配合錠(ビクテグラビル、エムトリシタビン、テノホビルアラフェナミド)は、HIV/HBVの同時感染患者において、B型肝炎ウイルス(HBV)を抑制する効果が高かった。

HIVとHBVは類似経路で伝播し、多くの人が両方のウイルスを保有している。HIV治療に使うある種の抗レトロウイルス薬は、HBVに対する活性もある。

ALLIANCE試験では、ビクタルビを1日1回単一の錠剤として服用する群と、ドルテグラビル+エムトリシタビンおよびテノホビルジソプロキシルフマル酸塩(FTC/TDF)を1日1回2錠服用する群を比較した。

このため、両群は、投与したインテグラーゼ阻害薬(ビクテグラビルまたはドルテグラビル)、投与したテノホビルの種類(新しいTAFまたは古いTDF)、錠剤の負荷が異なっていた。

この試験には、HIV/HBVの同時感染があり、HIVやHBVの治療歴がない主にタイ、中国、マレーシアの243例を登録した。大部分は男性で、年齢の中央値は32歳であった。

どちらのレジメンもHIVを非常に効果的に抑制した。48週の時点で、ビクタルビ服用群の95.0%とドルテグラビル+FTC/TDF群の91.0%は、HIVウイルス量が50未満であった。HBVはそれほど抑制されなかったが、ビクタルビはドルテグラビル+FTC/TDFより優れていたことが証明され、それぞれ63.0%と43.4%でHBV DNAが29コピー未満であった。

ベースラインでB型肝炎「e」抗原(HBeAg)が陽性の参加者のうち、ビクタルビ服用者の25.6%が48週の時点でHBeAgの消失を経験した。それに対して、ドルテグラビル+FTC/TDF群では14.4%であった。HBeAgのセロコンバージョンもビクタルビ群の方が多かった。

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This material is based on an original copyright publication by NAM Publications, an independent HIV information charity based in the UK. Permission for this adaptation has been granted by NAM. The original publication can be viewed at www.aidsmap.com. NAM cannot be held responsible for the accuracy of the adaptation nor the local relevance of the text.

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