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2022年08月02日

PrEPが普及してもC型肝炎の増加にはつながらない
Widespread PrEP use is not leading to more hepatitis C

写真
Lopolo/Shutterstock.com. Image is for illustrative purposes only.

AIDS 2022でのオーストラリアの研究者らの報告によると、現在、曝露前感染予防薬(PrEP)を服用している同性愛・両性愛男性のC型肝炎発生率は、高所得国でC型肝炎に直接作用型抗ウイルス剤が投与できるようになる前よりも低くなっている。

C型肝炎に直接作用型抗ウイルス剤が広く投与できるようになる前の10年間、同性愛・両性愛のHIV感染男性のC型肝炎有病率が上昇した。C型肝炎は、主にHIV感染者同士で無防備な肛門性交が行われる性的ネットワークの中で蔓延したとみられていた。

同性愛・両性愛男性間でPrEPの服用が増えてコンドームの使用が減ると、HIV感染状況が異なる男性同士のコンドームを使用しない性交が増えるため、HIV陰性の同性愛・両性愛男性のC型肝炎発生率が上昇するのではないかと懸念されている。

Melbourneの研究者らは、系統的レビューとメタアナリシスを実施し、同性愛・両性愛男性のコホートにおけるPrEP服用中のC型肝炎発生率と、PrEP開始男性におけるC型肝炎有病率を調査した。

研究者らは、オーストラリア、北米、欧州で実施され、2015~2022年に公表された研究18件を特定した。C型肝炎発生率は、直接作用型抗ウイルス剤が普及する前に開始された研究で高かった。

研究論文の著者らは、抗ウイルス薬治療により同性愛・両性愛男性の性的ネットワークにおける感染が減少した可能性が高いと述べている。

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