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2023年02月27日

注射用カボテグラビルとリルピビリンへの切り替えによる体重への影響はまれ
Switching to injectable cabotegravir and rilpivirine rarely affects body weight

写真
Tutatamafilm/Shutterstock.com

ビクタルビから注射用カボテグラビルとリルピビリンへ切り替えたHIV感染者が、体重の大幅な変化を経験することはまれであったことを、TorontoのSt Michael’s HospitalのDarrell Tan医師がCROI 2023で報告した。

この試験では、インテグラーゼ阻害薬との併用で体重増加に強く関連するテノホビルアラフェナミド(TAF)を含む併用から切り替えた場合でも、体重が大幅に減少した参加者はほとんどいなかったことが分かった。

インテグラーゼ阻害薬を含む一次のHIV治療レジメン服用者は、インテグラーゼ阻害薬を含まないレジメン服用者より体重が増加することが示されている。いくつかの試験では、ドルテグラビルとビクテグラビル服用者は、エルビテグラビル服用者より体重が増加することが示されている。

カボテグラビルは新しいインテグラーゼ阻害薬であり、長時間作用型注射薬レジメンの一部として、NNRTIであるリルピビリンとともに2ヵ月ごとに投与される。
SOLAR試験では、配合薬であるビクタルビ(ビクテグラビル+テノホビルアラフェナミドおよびエムトリシタビン)による治療継続が、注射用カボテグラビルとリルピビリンへの切り替えと比較された。687例の試験参加者の年齢中央値は37歳、女性17%、黒人21%、白人69%であった。

無作為化時点での体重中央値は、注射群81.3 kg、ビクテグラビル群79 kgであった。体重は、11、12ヵ月目に評価したが、どちらの群でもほとんど変化がみられなかった(変化の中央値は注射群-0.4 kg、ビクテグラビル群+0.05 kg)。群内では、体重の増減の割合は同程度であった。

ベースラインで、参加者の17%にメタボリックシンドロームがあり、両群とも12ヵ月目までメタボリックシンドロームの割合に変化はなかった。インスリン抵抗性のある参加者の割合は、注射群で42%から45%へわずかに増加した。ビクテグラビル群では変化がなかった。

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This material is based on an original copyright publication by NAM Publications, an independent HIV information charity based in the UK. Permission for this adaptation has been granted by NAM. The original publication can be viewed at www.aidsmap.com. NAM cannot be held responsible for the accuracy of the adaptation nor the local relevance of the text.

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