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2023年03月02日

有望な新規PrEP法が肛門性交の安全性試験を初めて実施
Promising new PrEP method undergoes first safety study for anal sex

写真
Dr Sharon Riddler at CROI 2023. Photo by Roger Pebody.

PEPまたはPrEP(HIV感染予防)用にデザインされた坐剤は安全に使用でき、直腸組織内の薬物濃度は予防レベルをはるかに上回っていた。

この知見は、先週米国のSeattleで開催されたCROI 2023で発表された。

この坐剤には、エルビテグラビル60 mgおよびテノホビルアラフェナミドフマル酸塩(TAF)20 mgが含まれており、腟または直腸に挿入し、挿入後数時間以内に溶解するようデザインされている。長さは約1.5 cm、幅は1 cm未満である。

研究者らは、直腸に1個挿入後72時間の安全性と薬物動態(薬物濃度)を評価した。その後、2個の坐剤を用いる試験を再度実施した。HIV陰性者23例(男性17例、女性6例)が参加し、21例が投与1個、19例が投与2個を受けた。

血液、直腸分泌液、頸膣分泌液(該当する場合)および直腸組織検体中の薬物濃度を測定し、また、TAFが細胞内で代謝され生じる活性体であるテノホビル二リン酸(TFV-dp)の直腸組織細胞内濃度も測定した。

予防可能濃度は1日以上、テノホビルは3日以上維持した。血液中のTAF濃度は低下したが、TFV-dp濃度はほとんど変化しなかった。

グレード2の薬剤関連副作用(軽度の肛門炎症)が1例のみ認められたが、すぐに回復した。

本試験は、この坐剤を直腸に挿入した初めてのヒトを対象とした安全性試験である。2021年に発表されたこの坐剤を腟に挿入する試験データからも同様の結果が得られている。

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