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2023年07月28日

スタチンとHIV:REPRIEVE試験結果をリアルワールドでどのように実施できるのか?
Statins and HIV: how can the REPRIEVE findings be implemented in the real world?

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he REPRIEVE trial symposium panel discussion at IAS 2023. Photo by @iasociety.

HIV感染者に対するスタチンの1日1回投与を検討したランドマークとなるREPRIEVE試験の結果が、今週初めにオーストラリアのBrisbaneで開催されたIAS 2023で報告された。この研究では、心血管リスクが低~中程度のHIV感染者(通常はスタチンが処方されないグループ)にピタバスタチンを投与すると、心臓発作や脳卒中などの主要心血管イベントのリスクが35%低下することが示された。

このデータの発表後、IAS 2023の専門家パネルは、高所得、中所得および低所得国のHIV感染者にとってこの試験結果がどのような意味をもつのか、また、単一の予防戦略を行うことは世界的に適切なのか、ということについて議論した

HIVは心血管疾患のリスク因子として知られているが、心血管疾患リスクが低~中程度のHIV感染者に対してスタチンが有効かどうかに関するデータが不足しており、医師はHIV感染者にスタチンを処方することを躊躇していた。REPRIEVE試験の主任研究者であるSteven Grinspoon教授は、HIV感染者にスタチン療法を推奨するようガイドラインを改訂すべきであると提案した。

REPRIEVE試験によりスタチンの有益性は明確になったが、潜在的な有害性と比較検討する必要がある。スタチンを使用すると糖尿病の発症率がわずかに上昇するが、スタチンが低~中リスクのすべてのHIV感染者に投与された場合、糖尿病の追加症例数はかなりの数になるのではないかと考えられる。

University of LiverpoolのAndrew Hill博士は、aidsmapに対しアフリカの医師の中にはアフリカの主な死因となっている糖尿病の増加を考慮すると、ピタバスタチンが有意義な効果をもたらすかどうかは確信が持てない人もいると述べた。

ピタバスタチンは現在多くの国で利用可能であり、おそらく2024年の初めに特許が切れると、より広く利用可能になると考えられる。ピタバスタチンは、一般的に忍容性が良好であり、抗HIV薬との相互作用がみられないためREPRIEVE試験で選択された。しかし、ピタバスタチンが利用できない場合は、別の安全なスタチンで代替するのが妥当であろうとパネリストらは述べた。

スタチンは「高価な薬ではない」とGrinspoon氏は述べた。特許が切れると「非常に安価」になるため、誰でも利用できるようになると考えられる。

REPRIEVE試験の結果は、HIV感染者に特異的な優れたリスク予測ツールが必要であることを強調している。パネリストらは、プライマリケア医ではなくHIV専門医に処方を任せるとアクセスが制限される可能性があるため、心血管疾患予防とスタチン処方を誰が管理するのかについて疑問を呈した。

パネリストらは、スタチン使用は、心臓の健康的なライフスタイルを重視した広範な心血管疾患予防計画の一部とすべきであるということに同意した。

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